ユーザビリティ工学
行動経済学におけるバイアスとヒューリスティックスに基づくナッジ,さらには,Prospect理論に基づいて価値判断基準とは何かを明らかにし,ヒトが商品を選ぶ,目標に向けた努力行動に従事するという行動が,どのようなメカニズムで生まれるのかを学びます.加えて,ヒトの記憶構造がどのように構成されているかを考えます.このような心理学,認知科学の知見をもとに,どのような商品やサービスが人間にとって使いやすいのか,いかなるものが使える(Usable)のかを追求します.その中で,外観からも,機能面からも,すぐれた商品をデザインすることを学びます.
データモデリング論,ビッグデータ解析
データベースの設計において重視されるデータ間の関係は,データの乱雑さを下げデータを検索しやすくします.しかし,それだけでは,データが発生するメカニズムを解明したことにはなりません.データが偏りをもって生成されるときには,必ず,その生成を支配している理があります.この科目では,データを管理するデータベースの視点に加えて,データが生成される理を,データの分布から見出すデータサイエンスを学びます.まず線形のモデリング方法を習得し,そののちに,非線形でデータの分布を説明する方法を学びます.ここで学んだ知識を敷衍して,みなさんは,大学院にて,データの分布を見分けるために,モデル自体が自らの構造を学習する深層学習や生成系AIについて学んでいくことになります.
プログラミング演習1,プログラミング言語
情報システムや情報技術を身につけるうえで,プログラミング技量は欠かせません.プログラミングには,計算論的思考力が不可欠と言われています.ある大きな問題を解決するプログラムを開発するには,その問題を部分問題に再帰的に分割し,部分問題を1つ1つ解いていくことになります.ただ,やみくもに問題を分割しても,解決には至りません.そこには,全体の問題が解決できるような見通しをもって分割する能力が要求されます.この授業では,C言語を例として,プログラミングの基礎的な知識だけでなく,解決に向けて全体の問題を分割するための見通しの立て方について,講義と演習で学んでいきます.演習では,Webベースの自動採点システムを使い,宿題と授業中の小テストを中心として学びを進めます.